池上通信 プリアンプ
2014年 07月 31日
製造年はなんと昭和37年8月で、50年前の物です。
映画の録音スタジオで使われていた物だそうで現役を引退してからも大分月日が経っています。
引退して余生を過ごしていたのに、急に叩き起こされて働けと言われるとは思ってもみなかったでしょう(笑)
今では放送機器(カメラ)として有名な池上通信社ですが、当時はneveやsslなんてものは無いので、
結構スタジオに入っていたみたいです。
このままでは現代のプリアンプとしては使いにくそうなので、とりあえずバラしていきます。
中身の画像です。
開けて驚いたのが両面基盤なの!って思ったのですが、違いました。
片面基盤にコンデンサーは回路に直に半田づけされています。
トランスはタムラのトランスが使われていて、製造年が昭和37年5月なので当時出来立てホヤホヤの新品を
使って作ってますね。
抵抗の両端がくるっと回っているのが面白いです。
あとシルバーの電解コンデンサーですが、海外製かと思ったら日本ケミコン製でした。
危険ですがこのまま使いたい!!(笑)
電源に使ってるケーブル細くない?なんて突っ込みどころもありますが、まさか50年経って細かくチェックされながらバラされるなんて夢にも思ってなかったでしょう。
古い手作りの機材をバラしている時、なんていうんでしょうかエンジニアというか職人の感覚とか
当時の空気感とか何ともいえない感覚が自分の中に入ってくる感じがする時があります。
機械と向き合っているというよりもこれを作った人と向き合っている感覚です。
この感覚がほんとに大好きです。
これを作った人は、もしかしたらもうこの世にはいないかもしれません。
温故知新、まぁ私の場合は古いものばかり尋ねていますがちょっとでも歴史に足跡を残していった方を
尊敬してしまいます。
さてだいぶんバレてきました。
次回は音出ししてみようと思います。
池上通信と名版に記されていました。残念ながらぼろぼろだった為ユニットだけを抜き取り
処分してしまいました。
池上通信さんがタムラさんに作らせたんですかね?詳細はわかりません。